ロートアイアンとロートアルミの違いとは?素材選びの完全ガイド
住まいの顔となる門扉や、空間を彩る手すり。オーダーメイドで製作する際、最も多くのお客様が悩まれるのが「ロートアイアン(鉄)」にするか、「ロートアルミ」にするかという素材選びです。「鉄は錆びるから心配」「アルミは質感が軽いのでは?」といった疑問をお持ちではないでしょうか?実は、技術の進歩により両者の差は縮まりつつありますが、それでも埋まらない決定的な「個性」の違いがあります。
ひと目でわかる!アイアンとアルミの比較一覧表
一見似ている両者ですが、その特徴は正反対です。 「圧倒的な重厚感と味わいのアイアン」に対し、「錆に強く軽量で扱いやすいアルミ」。どちらが優れているかではなく、あなたのライフスタイルや設置環境にどちらが合うかが重要です。 まずは5つの重要ポイントで違いを整理しました。下の表で、ご自身の優先順位を確認してみてください。

ロートアイアンとは?
ロートアイアンは、加工しやすい重厚感あふれる素材「鉄」を使った「鍛鉄」と呼ばれる鉄を主成分とした建築資材の一種で、その名の通り鋳造(いず造)された鉄の製品です。鉄は強度があり、錆びにくいという特性を持っているため、建築物の構造材や装飾材として古くから用いられています。また、錆が出るとその表面に「錆皮(さびがわ)」と呼ばれる黒い皮膜ができ、問題の原因となる一方で、それが独特の風合いを生み出し、多くの人々に愛されています。ただし、経年劣化によって表面にさびが出てきたり、定期的なメンテナンスが必要になることが欠点とされています。弊社技術では、下地亜鉛メッキ処理等が施されているため、耐久性やメンテナンス性の向上が図られ、ほとんどメンテナンスフリーになりました。
- 装飾が多くデザインの表現性が高い
- アルミより強度が高く価格が安い
デザインや鉄の独特な質感にこだわる本格派の人におススメ。

ロートアルミとは?
見た目はほぼアイアンと同じで鉄のマイナス点である錆びのリスクと重量の問題を減らした比較的新しい技術の商品です。ロートアルミは、アルミニウムを主成分とした建築資材の一種で、軽量でありながら強度が高く、錆びにくいという特性を持っているため、屋外での使用に適しています。建築物の外壁や屋根、窓枠や手すり、ドアなどに広く用いられています。ロートアルミは、ロートアイアンに比べて軽量でメンテナンス性に優れている利点がある一方、強度が鉄に比べて劣るため、使用用途によっては耐久性が不足することがあります。また原材料費がアイアンより高いので同じデザインでもアルミの場合の方が購入時は高額になりますがメンテナンス費を考慮すると長期的には同じくらいになります。
- メンテナンスが楽
- 鉄に比べて重量が軽い
過酷な環境下の外使用でメンテナンスが難しい場所におススメ。
同じデザインでアイアンとアルミの両方で実際に製作した製作例
全く同じデザインと仕様でアイアンとアルミの両素材で製作した例です。写真からは全く違いが分からないほどです。一部の装飾はアルミでは既成品が無い場合がありますが、ほとんどの場合はどちらの素材でも同じデザイン仕上がりが可能です。
「ロートアイアン(鉄)」の魅力と注意点
「鍛鉄」とも呼ばれるロートアイアンの最大の魅力は、やはりその圧倒的な存在感と手仕事の温かみです。火を入れて叩き上げられた鉄肌の表情や、時と共に深みを増す経年変化は、工業製品にはない「本物」だけの味わいがあります。一方で、鉄という素材ゆえの「重さ」や「錆び」といった性質も無視できません。長く愛用するために知っておくべき魅力と注意点を、包み隠さず解説。
圧倒的な重厚感と手仕事の温かみ
アルミには出せない最大の魅力、それは「密度の高さ」です。中空(パイプ状)ではなく鉄の無垢材を使用することで、門扉を開閉する際の手ごたえや音に、確かな重厚感が生まれます。 また、職人がハンマーで叩き出した「ハンマートーン(鎚目)」は、光の陰影を美しく映し出します。新品の時だけでなく、時を経て塗装が馴染んできた頃のヴィンテージ感も、本物の鉄だけが持つ特権です。
加工の自由度と繊細なデザイン
ロートアイアンは、熱した鉄を飴細工のように曲げ、捻り、叩いて成形します。型に流し込む鋳物(キャスト)とは異なり、職人の技術次第でどんな複雑な曲線も表現可能です。 繊細な唐草模様から、エッジの効いたモダンな直線まで。既製品の枠に収まらず、「世界に一つだけのデザイン」をミリ単位で実現したい方には、最も自由度の高いこの素材が最適です。
知っておきたい「錆び」対策とメンテナンス
「鉄はすぐ錆びる」というのは過去の話です。現在は仕上げに「溶融亜鉛メッキ処理」を施すことで、防錆性能が劇的に向上しており、通常環境であれば数十年単位で内部腐食を防げます。 ただし、表面の塗装はどうしても紫外線で劣化します。車の塗装と同じように、数年〜10年に一度のタッチアップや再塗装を行うことで、美しさを半永久的に保つことができます。手をかけるほどに愛着が湧くのも、鉄の良さと言えるでしょう。
「ロートアルミ」の魅力と注意点
かつての「軽いだけ」というイメージは過去のものです。近年のロートアルミは、鉄の風合いに迫る意匠性と、現代住宅に求められる高い機能性を両立させています。最大の強みは、やはり「錆への強さ」と「圧倒的な軽さ」。海沿いの地域や、建物への負担を抑えたい場所では、鉄以上のパフォーマンスを発揮します。 忙しい現代のライフスタイルに寄り添う、メンテナンスフリーな素材としての魅力と、知っておくべき特性を解説します。
驚きの軽量さによる施工性の良さ
アルミの比重は鉄の約3分の1。この圧倒的な「軽さ」は、建物自体への負担を劇的に減らします。特に2階のバルコニーや吹き抜けの手すり、木造住宅への設置において、構造体へのストレスを最小限に抑えられるのは大きなメリットです。 また、大型の門扉であっても開閉が非常にスムーズ。ヒンジ(蝶番)や壁面にかかる負荷も少ないため、故障リスクを下げ、長期間快適に使用できます。
海沿いでも安心の優れた耐食性
アルミニウムは、空気中の酸素と結びついて表面に保護膜を作ることで、腐食の進行を自ら防ぐ性質を持っています。鉄のように「赤錆」が発生してボロボロになる心配がほとんどありません。 特に潮風の影響を受ける海沿いの地域や、雨ざらしになる場所では、その耐久性が真価を発揮します。「デザインはこだわりたいけれど、メンテナンスの手間は極力減らしたい」という方に最適な選択です。
アイアンに迫るテクスチャ表現の進化
「アルミは表面がツルツルしていて安っぽい」というイメージは、もはや過去のものです。近年の製品は、本物の鉄を叩いた跡(ハンマートーン)を型取りしたり、特殊な厚塗り塗装を施したりすることで、ロートアイアン特有の重厚な肌感をリアルに再現しています。 実際に触れない限り、パッと見ではプロでも鉄と見分けがつかないほどのクオリティに進化しており、美観を損なうことなく機能性を享受できます。
第3の選択肢「ステンレス」の魅力と適性
ロートアイアン、ロートアルミに次ぐ第3の選択肢として、Forgeman Worksでは「ステンレス」での製作も承っています。 ステンレス(Stainless)はその名の通り「ステイン(汚れ・錆び)レス(無い)」な金属。鉄以上の強度を持ちながら、アルミと同等以上の耐食性を誇ります。「絶対に錆びさせたくないが、アルミでは強度が不安」「クラシックな装飾よりも、都会的でシャープなデザインが好き」。そんな方には、このステンレスこそが最適解になるかもしれません。
鉄を凌ぐ強度と、圧倒的なサビへの強さ
素材としての「硬さ」と「粘り」は鉄以上で、非常に頑丈です。細いラインのデザインでも十分な強度を保てるため、スッキリとした見た目を実現できます。 また、最大の特徴はやはり耐食性です。表面に形成される不動態皮膜により、海岸沿いや湿気の多い場所でも赤錆の心配がほとんどありません。「一生モノとして、最強の素材を選びたい」という方には最良の選択肢です。
都会的でシャープな「モダンデザイン」に最適
ロートアイアンが「叩いた跡(凹凸)」を魅力とするなら、ステンレスは「洗練された平滑さ」が魅力です。 その美しい金属光沢を活かした「ヘアライン仕上げ」や「鏡面仕上げ」は、コンクリート打ちっぱなしの住宅や、シンプルモダンな建築と相性抜群。 もちろん、黒く塗装してアイアン風に見せることも可能ですが、ステンレス本来のクールな質感を活かしたデザインこそが、この素材の真骨頂です。
知っておくべきコスト感と加工の難易度
欠点を挙げるとすれば、それは「価格」と「加工の難しさ」です。 ステンレスは非常に硬い金属であるため、鉄のように自在に曲げたり捻ったりする加工には、高度な技術と多くの時間を要します。また材料費自体も高価です。 そのため、ロートアイアンやアルミと比較すると、製作費はどうしても割高になります。予算よりも「スペック」や「特定のデザイン」を最優先される方向けのプレミアムな素材と言えます。
アイアンとアルミのどちらか迷っている方はこちらで判断!
ここまで各素材の特徴を見てきましたが、「まだ決めきれない」「結局どちらが自分に合っているのか分からない」という方も多いのではないでしょうか?重要なのは、スペックの優劣ではなく、**「あなたが何を優先するか」と「設置環境」**とのマッチングです。 いくつかの簡単な質問に答えるだけで、あなたのライフスタイルや住まいに最適な素材が見えてきます。直感で構いませんので、下のチャートで診断してみましょう!















